電磁気測定室(利用案内)

本室では,物質の基本的性質である電気的磁気的性質を,温度および磁場の広い範囲にわたって測定するとともに,その設備を所内外の共同利用に供しています.ご利用には高圧ガス(寒剤含)利用講習会(オンライン講習可)の修了が必須です.

Recent Yamauchi's Tweets
What's new
概要
主要設備
  • SQUID磁化測定装置(MPMS-XL)
  • 汎用物性測定装置(PPMS)
  • 16/18テスラ高均一超伝導マグネット(NMR)
MPMS-XLについて
  • 磁場: -7T < H < 7T (MPMS-XL-a), -5T < H < 5T (MPMS-XL-b)
  • 温度 : 2 K < T < 350K (MPMS-XL-a&b)
  • DC/RSO headの換装はユーザ(勿論経験者に限ります)で行って頂けます.
    RSO時の圧力セルなどの駆動部に負荷のかかる利用は,厳禁となります.

    mpms hardware namual (pdf)
    mpms Multi-Vu manual (pdf)

  • 高温オプション : 300 < T < 700 K (MPMS-XL-a only)
  • ppms横キャビネット内のマニュアルを参照してください(冊子体 日本語)
    インストールはユーザで行わないでください.試料マウントに関してお問い合わせください.

  • 交流帯磁率測定オプション : 1Hz < f < 1kHz  (MPMS-XL-B only)
  • AC-susceptibility optopn manual (pdf)

  • MPMS-XL-a 測定ノイズレポート (Sorry no english version)
  • 1st (pdf, SQUID検出系チェック, 2024/01/30-31)
    2nd (pdf, Magnet制御系チェック, 2024/02/13-17)
    3rd (pdf, DC, RSO比較, 2024/03/18-21)

PPMSについて

    グレーレモはユーザでセットアップしてください.判らないときはお問い合わせください.

  • 磁場: -9T < H < 9T
  • 温度 : 2 K < T < 350K
  • 電気輸送測定
  • DC/AC測定用パックは基本的にはユーザでご用意ください.
    ただし2~3回だけの利用予定であれば電磁気室のものをお貸しできます.

  • ローテータオプション(水平回転軸)
  • ローテータ用パックもDC/AC測定用パックに準じます.
    ローテータの配線にアセトンなどが掛かると百万円以上の損害がでます.ご注意ください.

  • マルチファンクションプローブ(ユーザ持ち込み)
  • プローブ設置毎,測定開始前に,必ず管理者のチェックを受けること(1時間程度, 深夜週末不可).
    試料槽への外気の漏れこみにより,数百万円の損害がでる場合があります.

    ppms hardware manual (pdf)
    ppms resistivity option manual (pdf)
    ppms horizontal rotator option manual (pdf)
    ppms Multi-Vu manual (pdf)

PPMSとMPMS-XL-aの使用方法
マシンタイム申請

    当室のPPMS/MPMS-XL-aの使用申請は、以下のルールをよく理解した上で 
    下記の「使用予定表」を確認後,申請テンプレートを使って電磁気室アドレス(gmailへ送られたものは無視されます)へ申請して下さい.ただし,MPMS-XL-bを利用希望する方はMPMX-XL-b向けのページを参照してください.

  • 「申請上のルール」
  • #1. ひと月最大8日.
    #2. 平日連続最大3日(宿泊を伴う遠隔者を除く).
    #3. 土日を含めば連続最大8日.
    #4. 来月分は今月20日以降申請可(宿泊を伴う遠隔者を除く), 早い者勝ち.
    #4-1.但し,ppmsの申請に関しては非遠隔者はカレンダーをよく参照し必要な行動をとって下さい.
    #5. 48時間後の予約が無ければ8日を超えて申請可.

  • 「使用上のルール」
  • #1. ログを走らせ、ログファイル(yyyymmdd.env or -.dat, 60秒毎,全ての項目を取得)を所定のフォルダに作成.
    #2. マルチファンクションプローブなどユーザ側設定を行う場合,設定毎に測定開始前にチェックを受けること.
    #3. 全てのトラブルの報告. (緊急時連絡先はA056に掲示してある)
    #4. 交代時に装置にヘリウム等寒剤を満タン補充.
    #4-1. Heべっセル内残量が30 L以下になった場合は当該べっセルを液化室に即時返却.
    #4-2. 液化室でのHeべっセル交換(基本水曜日)とN2ベッセルへの補充を適宜行うこと.
    #5. 測定データは所定の方法でのみ取り出す.
    #6. ユーザ交代時刻は午前10時. (例, 8/3-8/5予約は8/3 10:00am-8/6 10:00am)
    #7. サンプル等持ち込んだ物は全て持ち帰る.
    #8. 測定終了後作業台の清掃. (ゴミの分別に注意).

  • 「申請テンプレート」
  • 1. apparatus : mpms-a/mpms-b/ppms
    2. term : yyyy/mm/dd ~ yyyy/mm/dd
    3. your name/affiliation :
    3. your (mobile) phone num :
    4. measurements : M-T/M-H/R-T/R-H/etc..
    5. temperature/field range : 2-350K, 0-7T(mpms-a), 0-5T(mpms-b), 0-9T(ppms)
    6. sample (chemical formula) :
    7. note for the sample (poison/radio active etc..) :

測定前
    MPMS-XL-A用ログノート
    MPMS-XL-A用ログノート
    PPMSグレーレモ
    PPMSグレーレモ
    MPMS固定羽根
    MPMS固定羽根
  • 必要事項をログノート(冊子体)に必ず記入.
  • # ppms/mpms其々にログノートがある.

  • 寒剤を装置に補給したときにも専用のログノート(冊子体)に記入.
  • "log PPMS/MPMS"を起動.
  • # ログファイルのファイル名はログノートに記入.
    # Utilities/Log MPMS Data/, Utilities/Log PPMS Data, のダイアログボックスを開く.
    # ファイル名, yyyymmdd.env(mpms) or -.dat(ppms)を指定,ログファイルを所定のフォルダに作成.
    [ppms] c:QdPpms:Data:log:
    [mpms] c:QdMpms:Log Data:
    # sampling rateを60 sec程度に設定.
    # sampling items [check box],temperature, field etc..などをcheck.
    # "START" ボタンを押す.

  • 以下を忘れないこと.
  • # [ppms] グレーレモを結線する.
    # [ppms] ユーザ側設定を行う場合, プローブの抜き差し毎に必ず管理者による測定前チェックを受けること(週末深夜不可).
    # [mpms] DC-headに測定probeのslide and seal(青い部品)を固定する羽根の向きを,逆にしない.

測定中
  • 装置内ヘリウム残量を確認. 足りなければ補充. 補充に際してヘリウム回収系バルブは触らない.
  • ppms, mpms共にH >1 Tにする場合,He levelは50 %以上に保つ.
  • 液体窒素ジャケットは枯渇していた場合速やかに補充する (補充時の排気バルブ操作 に注意).
  • ベッセル中の液体ヘリウムは15リットル以上残す.
  • ベッセル中の液体ヘリウムは30リットル以下になった場合, 速やかにベッセルを液化室に返却する.
  • Heベッセルの交換(カレンダー参照)とN2ベッセルへの補充を適宜行うこと.
  • He/N2ベッセルのキャスターをロックをしておくこと.
測定後
    データ抽出用PC
    データ抽出用linux-PC
    transfer tube
    トランスファーチューブ固定具
    PPMSグレーレモ格納
    PPMSグレーレモ格納場所
  • 所定の方法での測定データ取り出し.
  • 各測定装置制御PCへのUSBメモリ挿入は厳禁します.
    データの取り出し方は,管理者が最初にインストラクションします.

  • 磁場をH =0 Oeにする.
  • 測定終了後でもログはそのまま走らせ続ける.
  • liq-He, N2(mpmsのみ)は満タンにしておく.
  • 汲口へアクセスできるユーザは,N2ベッセルも満タンに.
    Heトランスファーチューブ使用後の,固定具(wilson seal)とクリップの位置関係に注意!.
    固定具を紛失した場合は,工作室での精密旋盤を使った内グリ作業をして頂くことになります.

  • 液体ヘリウム節約のため装置をstandby modeにしておく.
  • standby mode :
    [ppms] Instrument/Shutdown ,
    [mpms] Instrument/Standby ,
    ダイアログボックス中の説明を良く読み"OK"ボタンを一度だけ押す.

  • 装置をデフォルトセッティングに戻しておく.
  • [ppms]
    グレーレモは抜いて所定の位置へ格納.
    multi-vuの測定オプションはde-activate.
    PPMS configを変更した場合は元に戻すこと.
    rotator option使用後はsend gpib command "usertemp 0".
    [mpms]
    DC-headへ換装.
    Multi-Vuは高温Optionモードでないこと.

  • 測定した試料は持ち帰る事.
  • 作業机及びその周辺は使用前以上に綺麗になる様に掃除する事.
連絡先
  • 山内徹
  • mail : emag[at]issp.u-tokyo.ac.jp
  • office : A163 or A453
  • ext : 63499
  • 携帯電話 (緊急時のみ,A056に掲示)
使用予定表 (水曜日のヘリウムの返却供給は基本ユーザが行うこと)
参考情報

日本カンタムデザイン社 のサイト

窒素ガス排気系
窒素ガス排気系
液体窒素導入前
  • 図中の排気(Liquid N2 exhaust valve)を開く. 室内の酸素濃度を保つため必ず行う事.
液体窒素導入後
  • 排気バルブを必ず閉じる. これを怠ると, 室外の高い湿度の空気がMPMS内の窒素ジャケットに逆流する恐れが有る.